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国民年金下げ、協会けんぽ上げ=高速新料金は見送り
4月から、国民生活に深く関わる社会保障関係の保険料が変更された。
自営業者らが加入する国民年金の月額保険料は80円引き下げられ1万5020円に。一方、中小企業のサラリーマンらが入る全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の全国平均の保険料率(労使折半)は年収の9.34%から9.50%に引き上げられる。
国民年金保険料の引き下げは、消費者物価低下などの影響で、1961年度に制度が創設されて以来初めて。協会けんぽ保険料の引き上げは、景気低迷で加入者の賃金が下がり、保険料収入が落ち込んでいるため。平均的なケース(年収380万円)で、年間3000円の本人負担増となる。
また、公的年金の支給額は0.4%下がる。物価変動を反映させたもので、国民年金は267円減の月額6万5741円、厚生年金は標準的なご主人婦2人世帯で944円減の23万1648円となる。支給額引き下げは2006年度以来5年ぶり。
4月1日から導入する予定だった高速通り道路の新料金制度は、東日本大震災の発生を受けて見送り。新料金は、普通車で「平日上限2000円」などとする新たな割引が柱だが、「休日1000円」をはじめとする現行の料金体系を当面継続する。
子ども手当は当初、新年度から3歳未満の子どもについては現行の月1万3000円から2万円に引き上げる予定だったが、野党の反対が強いことなどから、現行制度を6カ月延長することで決着する雲行きだ。
一方、暮らしに響く値上げが相次ぐ。自動車損害賠償責任保険(自賠責)の保険料が、保険金の支払いが増えていることに対応し平均11.7%引き上げられる。政府が一括調達する輸入小麦の売り渡し金額も18%値上げ。製粉大手は引き上げ分を業務用の販売金額に転嫁する方針だ。