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[脱税容疑]地上げ絡み8000万円 東京国税局が告発
マンション開発に伴う地上げなどに絡んで法人税約8000万円を脱税したとして、東京国税局が東京都千代田区の不動産企業「要求」と田辺利治ボス(48)=大阪市住吉区=を法人税法違反容疑で東京地検に告発していたことが判明した。
関係者によると、同社は都内などに取得した土地の周辺で立ち退き交渉を進めるなどし、マンション用地として付加価値を高めてからデベロッパー(開発業者)に売却。こうした地上げ工作は外部に委託するなどしていたが、委託費を水増ししたり、架空の委託先への費用を計上するなどの手口で、09年9月期までの2年間に約2億8000万円の所得を隠した疑いが持たれている。
同社は修正申告した模様だ。隠した所得は現金で保管されていた他、千代田区内の関連企業への出資などに回されていたという。
民間信用調査機関などによると、要求は別の不動産企業から分離独立する形で07年3月に設立された。同年の決算期は売上高が約7000万円だったが、08、09年の両決算期は13億円前後にまで急伸。マンション用地の他、相続税対策で借地権付きの土地(底地)を売ろうとする人を相手にした転売ビジネスなどで業績を伸ばしていた。昨年、東京国税局の強制調査(査察)を受けた後、実相上の閉鎖状態となっており、主な業務は出資先にもなった関連企業に引き継いだと考えられる。この企業は田辺ボスが先月までボスを務めていたが、「要求とは関係がなく、何もお答えできぬ」としている。